後姿の情報量 |
これは有名な話でお聞きになった方も多いと思う。本田技研がつぶれそうになったときに、系列ではむしろコンペティターの三菱銀行の支店長が、本田さんの後姿を見て、この人の会社を潰してはいけないと、融資を承諾することに決めた。勿論、それを感じる人間性を持った人がいなければそれっきりになってしまうのだが。
私は子供の姿に凄い感動を覚える事がある。母親に片手を引っ張られながら、周りとか、地面で見つけた何かに好奇心を燃やして必死にそっちを見ようとしている姿。
母親の背中ですっかり安心しきった顔を方に寄せ、片手でそうっと親の髪の毛を撫でている姿などは、日ごろ子供を愛して育てている姿を髣髴とさせてくれる。
ベンチャー支援の仕事をしていると、パソコンを駆使し、将来予測の立派なプランがぎっしり書いてあるビジネスプランに出会う。また、このような立派な上手な案を作る手法を教えて食っている“周辺生息者”も多数存在する。
ひた向きに仕事に打ち込むより、人を感心させる事に神経を使って宣伝するのがビジネスだと言う時代になってしまった。なにか、本質的なことを忘れてはいませんか、と言いたくなるこのごろである。