ぽつんと瓦礫の上に座っていた男性
3月11日大地震で津波が起こり、多数の、なんと数千人の方が命をなくされた。
津波で押し流された後には瓦礫の山。二階、三階の木造の家もみんな、何と数メートルも流された。今日16日テレビで種々の場面が映された。
瓦礫の上にぽつんと腰を下ろした男性。瓦礫をかき分けて近づいてきた取材のアナウンサー。マイクを近づけると、ぽつんと、その男性は独り言。
急に押し寄せてきた波を見ながら足が少し不自由な女房の手を引っ張りながら階段を二階に駆け上がった。しかし凄い急流の波に握っていた女房の手が離れてしまった。そして、アッという間に女房は波にさらわれてしまった。このあたりだったんだ。女房が見つからないかと、ここにいるんだーー。とポツリ。うつろな目であたりを見回している。
何ともたまらない姿だ。いつも足が弱い奥さんをかばって仲良く一緒に暮らしていただろうと、その姿が浮かんでくる。取材のこの日まで4日位何も食べていないらしい。
この先、どう生きて行くのだろうかーーー。 2011.3.16