『何となく楽しかった』 |
○:あるお花の展示会で、何気なく後ろを振り返ったら母親の背中に抱かれた可愛い子と目が合ったら、その子供は私を見てニコッとした。、
ひと通り各種の花を見て、そろそろ帰ろうとももった時、“何となく” ただ、何となく“ さっきの母親の背中の可愛い子の表情が頭の中にあって、出口からすぐに出ないで、脇の倉庫の様な所を覗いてみた。何と、その子の父親らしい人に見られながら一所懸命地面を這い這いしているその子がいたのだ。
嬉しくなって思わずシャッターをきってしまった。今でも、何とかそのご両親にこの写真を差し上げる機会がないものかと大切に保管している。
○:朝方枕元で時折ちいさな“チュツ、チュツ”という音が聞こえる。小鳥の鳴き声だ。どうやら、我が家の換気扇の上のわずかな場所に鳥が巣を作ったらしい。そのことはすっかり忘れていたのだが、一年くらいして、又それらしい鳴き声を聞いた。
こんどは生まれたばかりらしい雛のような鳴き声だ。そう気がつくと数日間、親鳥から餌を競ってもらっている雛の姿が見えるように聞こえてくる。毎朝その鳴き声を楽しみにしていたが、いつの間にか聞えなくなってしまった。元気に巣立って行ったのだろう。