コロンボ刑事と鬼平犯科帳
どちらも推理物として評判が高く継続的なファンが多いと思う。コロンボ刑事の方は推理が多面的で見落としている部分があるから、何度見ても面白い。そして推理が明かされたと思った途端にアッという間に字幕が出てきて終わってしまう。終わりにくどくど種明かしを続ける推理ものとは大違いだ。だから終わりそうになると、見落としがないように、つい、真剣に見てしまう。
鬼平のほうも終わりにほろりとする部分があって余韻を楽しめる。強欲な方法でお金を稼いでいる人間からお金を盗む泥棒で、人を殺したりはしない悪者に情けをかけるという筋書きだ。
しかし鬼平の方を見るといつもちょっと残念と思う事がある。それは、鬼平は、権威を持つ立場で情けを掛けるという点だ。その点コロンボは、ぼろ車からよれよれのコートを着て出てくるさえない人物が権威の上に胡坐をかいて威張っている奴をやつけるという痛快さがある。
もう一つ付け加え:原語で聞いて見たらコロンボ刑事の声はたいして冴えない。日本語の吹き替えの方が余程”コロンボ”らしい!これも日本でコロンボが評判がいい理由の一つかも。
いづれにしてもこんなに楽しめる映像を創って下さった関係の方々に感謝の意を表したい。