身近の科学 @:人工衛星は何故落ちない? (図1をご参照ください)

〇:全ての物質はお互いに引っ張り合う力:万有引力を持っています。ニュートンが見つけた原理です。どうしてかという事は現在の物理学では,未だ、わかっていません。その力の大きさはそれぞれの物質が持っている本質的な物ーーこれを日本語では質量とよんでいますーーそのお互いの質量を掛け合わせた大きさの力で引っ張り合っています。そして、お互いの間の距離の大きさの2乗に反比例します。1メートルに対して2メートルでは、2×2で四分の一になり、3メートルでは九分の一です。

地球上の物に比べて地球は凄く大きいので、地球上では人間同志も、他の物もお互いが引っ張り合う力は殆ど感じられず、すべての物が地球にいつも下向きに引っ張られていると感じます。地球の全部の塊が地球上の物を引っ張っていますから、平均すると地球の中心に大きな力があって、そこが引っ張るのと現象としては同じことになります。しかし、地球の中心に大きな引力があるわけではありません。間違っている解説がありますので注意してください。

さて、人工衛星を地球の上方に打ち上げて地球の周りを飛ぶ姿を頭に浮かべてください。地球のあちこち全部と衛星との間で引っ張る力が働きます。つまり人工衛星は地球の中心に向かって引っ張られます。

私たちは例えば5メートルの屋根から飛び降りると、地球に引っ張られて,やく一秒で地面に落とされます。

そこで、人工衛星が地球の表面方向に落ちそうになるのを、逆の方向に急いで向ければ丁度地球の円形にすれすれに沿って飛ぶことが出来る筈です。人工衛星はこのように飛ぶ方向と速さを制御して飛ばしているのです。

黒板に書きながらの説明ではないので、お分かり難い点もあったでしょうが、私は子供のころから数式を使わずに、イメージで理解するために、何年も同じことを考え続けて、今日では,たいていの物理理論をイメージで理解できるようになりました。皆様にそれがうまく伝えられたかどうか自信はありませんが、どうぞ皆様のご感想をお知らせください。図1は少しお待ちください。